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日本で親が毒親になりやすい理由 – 過保護やコントロール系の親について

2019/07/07
 
この記事を書いている人 - WRITER -
海外に在住15年目、現在はドイツに在住の趣味ライターです。 ドイツ語はC1レベル。ラテン系の言語も少しわかります。英語の方がやっぱり得意ですが、英語はネイティブではありません。

Hi, I'm a native Japanese writer living currently in Germany. I do writing for a hobby, sometimes in English and sometime in Japanese depending on topics. I am also learning German, too.

 

スーザン・フォワードさんによる書籍『毒になる親』にちなんで、日本では「毒親」や「インナーチャイルド」の概念がやっと定着しつつあります。

 

親からの洗脳は、本人が気づきづらく、気づいたとしても抜け出すまでにかなりの時間と労力が必要です。

毒親に洗脳された子供は、自らの意思ではなく、「罪悪感」を通じて毒親から一生コントロール(支配)され続けます。

スーザン・フォワードさんによる書籍『毒になる親』を読んでいると、ん?これは日本人には無い感覚、と気づく場所があります。特に、海外ではそれほどでもないのに対し、日本では「常識」として通用していることなどです。そしてそのために、日本の親は毒親になりやすいのではないか、と思える一節があるのでここでは紹介します。

 

なぜ毒親はこのような行動をとるのか

『毒になる親』の第8章に、「なぜ毒親はこのような行動をとるのか」という分析がなされています。

ここでは、この章を掘り下げます。

 

家族の内での「常識」

家族とは、単なる人の集まりではなく、愛や嫉妬、プライド、不安、喜び、そして罪悪感など様々な感情が複雑に入り組んだネットワークであるとした上で、その家族の中での「信条」なり、家族の中での「常識」があります。

この、家族の中での常識のうち特に、「親と子供の関係に関わる常識」に注目します。

 

毒親の信条は自己中心的です。もしあなたの親が、次のようなことを信じているのであれば、要注意です。

何があろうとも、子供は親を尊敬するべき。

子供は親に従うべきで、親は子供の意見を聞く必要はない。

方法は二つしかない。1)私のやり方、そうでなければ2)間違っているやり方。

 

暗黙の「信条」

これらの信条は言葉に出して語られることはないため、さらに厄介です。

言葉に出して語られることがないため、親がこのようなことを信じているかどうかも知らずに、子供は大人になるのです。親自身も知らない、または考えたことすら無い可能性もあります。子供は、生まれたときからこの家族の中での信条にさらされ、洗脳され、疑うことなく大人になります。

あなたの親が、上記のような信条を持っているかどうかは、あなたと親の関係、そして親の過去の行動から判断してください。

 

あなたのため?

特に過保護やコントロール系の毒親について厄介な点が、上にあげたように、親の頭の中にある信条が自己中心的で、すべてが親を中心として回っているにも関わらず、毒親は子供に対し、

「私はあたたのためにやっている」

と言葉に出してひたすら繰り返す点です。親自身もそう信じている可能性も十分あります。

そのため、子供は余計に混乱し、親からの洗脳に気づくのに遅れるのです。

 

健全な家族 vs 毒となる家族

スーザン・フォワードさんは、「健全な家族では、個人が自由に自己主張をしやすい。逆に、毒となる家族では個人の主張が抑圧される」と指摘しています。

毒となる家族では、家族の統合が優先され、

  1. 個人と個人の境界が不明瞭である
  2. 個人が家族に完全に結合されている

と指摘しています。

 

具体例

この指摘を具体的に言い換えると、

  1. 結婚は、個人ではなく家族の問題
  2. 就職は、個人ではなく家族の問題

となり、例えば次のようなことが起こります。

  1. 家族が反対しているので結婚を断念する
  2. 家族が望んでいるので、自分の希望とは異なる就職をする

 

「家族の問題」?

ここで「家族」とは、いったい誰でしょう?

… ではないでしょうか?

「家族のため」というとき、じつは「親のため」という状況にすり替わっていないでしょうか?

「毒となる家族」では、家族はすべて親のために機能しており、親の欲を満たすために子供達が存在しているようなものなのです。

 

日本の問題

日本では、家族でも会社でも、「個人」という概念は、「利己主義」と直結されてがあまり好まれていません。

そして、特に家族の中では、個人と個人の境界がとてもあいまいです。

家族の中でも適当な距離をとり、お互いにそれぞれの希望ややりたいことを尊重して不必要な介入をしないという関係は、「冷たい」と取られるかもしれません。

日本的な「暖かな関係」を勘違いして、親は子供をひとりの人間として、ひとりの自立した個人として見ることができなくなる可能性があります。

 

家族の中でも、会社の中でも、人とは違う個人の主張をするには大きな勇気を必要とし、非常に難しいのが日本のコミュニティーの特徴でもあります。

家族が個人より優先されるべきという考え方は、日本では「あたりまえ」と考える親たちの方が多いのも現状です。

 

まとめ

家族の中で子供が一人の人間として、個人としてとらえることができなければ、その家族の親は「毒親」になりやすいと言えます。

そのため、個よりも集団を重んじる傾向がある日本では、家族の中では親が毒親化しやすいと言えるかもしれません。

スーザン・フォワードさんの『毒になる親』では、多くの事例が紹介されていますので、親と問題があると感じている方、自分の選択に自信が持てない方、そして、家族との関係についてもう限界だと感じている方へ、おすすめです。

 

 
 

 

「母がしんどい」は、田房永子さんご自身の経験にもとづいて書かれた漫画です。マンガという特徴を生かして、実際の状況や起こったことなど、具体的に理解しやすい良書です。

 
 

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