ドイツ旅行のお土産として、ドイツのチョコレートがよく登場します。
それでも、ブランドが多すぎて、どれを選べば良いか迷ってしまいます。。。。
また、スーパーなどの売り場では、スイスのブランド、ドイツのブランド、ベルギーのブランドなど、区別されずに売られています。
そこで、ドイツのチョコレート産業について、包括的な情報があまり多くないようなので、ここで歴史とともに伝統的な古いブランドを知りたい方のために、紹介記事を書きました。
ドイツで最も古い5つのチョコレートブランドをまとめましたので、
ぜひ、ドイツ旅行のお土産選びに参考にしてみてください。
チョコレートの始まり
まずは、チョコレートの歴史を見てみましょう。
チョコレートの最古の歴史は、現在のメキシコで、紀元前1900年ごろから始まります。
カカを豆を発酵させ、チョコレートのドリンクとして飲まれていたのが最初だと言われています。
その後、マヤ文明、アステカ人へと風習が引き継がれます。
古代から、世界中のあらゆる地域でも、チョコレートのドリンクが、飲み物として飲まれていた形跡があるそうです。
大昔はもちろんお砂糖などの甘さを加えず、香りを楽しむために、高級な飲み物として、好んで飲まれていたようです。
近世ヨーロッパ
16世紀までは、ヨーロッパの人々は、そもそもチョコレートの存在を全く知りませんでした。
ヨーロッパ人で、チョコレートを最初に発見したのは、あの「コロンブス」で、彼によりヨーロッパ、現在のスペインへ最初に持ち込まれたとされています。
その後、18世紀まで、ヨロッパ各国の海外進出、植民地政策によって、チョコレートの輸入国はイギリス、オランダ、フランスへと広がります。
近代ヨーロッパ
産業革命により、それまでの手作業で作られていたチョコレートの加工も、大変化をします。
1815年、オランダの、「ヴァン・ホウテン」により、チョコレートの新工法「オランダココア」(Dutch cocoa)が発見され、
現在の固形のチョコレートの形が初完成します。
その後、イギリス、およびスイスの技術者により、改良が続けられます。
現在の多くのチョコレート会社のルートは、ちょうどこの頃、1800年代の19世紀に遡ります。
ドイツ初のチョコレート製造会社
ドイツで最初にチョコレートを作った会社は、
1804 年、ハッレ(Halle)で、ハローレン(Halloren)
が最初だと言われています。
現在のハローレンは工場などでの大量生産はしておらず、地元に基づいた店舗を展開しています。
まとめると、下の5ブランドとなります。
以下では、どのような商品や工場、店舗があるのかを詳しく紹介します。
1804年 | ハッレ | ハローレン(Halloren) |
1823年 | ドレスデン | ヨルダン・ティメアス (Jordan & Timaeus) |
1839年 | ケルン | ストルヴェック(Franz Stollwerck) |
1890年 | ベルリン | ラウシュ(Rausch) |
1890年 | ブレーメン | ハシェ(Hachez) |
No.1 ハローレン(Halloren)
会社名 | Halloren Schokoladenfabrik AG |
本社住所 | Delitzscher Str. 70, 06112 Halle (Saale) |
創業 | 1804年 |
ウェブサイト | https://www.halloren.de/ |
工場 | Halle (Saale) |
ハローレンは、ドイツで最も古い、チョコレート製造のブランドです。
設立は1804年と古く、ドイツの東の街ハッレ(ザーレ)に位置します200年以上経った今でも、本社は同じ街ハッレ(ザーレ)にあります。
ハローレンは、ドイツで最も古い、チョコレートの製造会社です。
ハローレンのお店は、こちらから探すことができます。
ハッレ(Halle)に5店舗のショップがあるほか、ドレスデン、ライプツィヒにもお店があります。
おすすめのショップはこちらです。
ドレスデン Altmarkt
ドレスデンの最大のショッピングモール Altmarkt 内にショップがあります。
No.2 ヨルダン・ティメアス (Jordan & Timaeus)
ドイツで二番目に古い、チョコレートの製造会社のブランドは、ドレスデンで生れました。
残念ながら、現在までは生きのこらなかった企業です。
しかしなが、近年、このブランドを復活させようという動きもあるようです。
ホームページがこちらにあります。https://www.edelmann-paulig.de/
会社は、ハンブルグの郊外、Lüneburg にあります。
No.3 ストルヴェック(Franz Stollwerck)
会社名 | Stollwerck |
本社 | Köln |
創業 | 1839 |
ウェブサイト | https://www.stollwerck.de/ |
工場 | Berlin, Saalfeld, Norderstedt |
ブランド名 | Alpia, Salotti, Reichardt, erzet, Karina |
ドイツで3番目に古い、チョコレートの製造ブランドは、ストルヴェックです。
ストルヴェックは、ドイツでも最大のチョコレート製造メーカーの一つへと大成長しています。
海外へも多くの工場があり、合併や吸収、またはブランドの売却などによって、成長してきました。
ローエンドからハイエンドまで、6つのブランド名で商品が売られています。
Alpia はローエンド、Salotti はミドル、Reichardt がハイエンドのブランドラインとなっています。
No.4 ラウシュ(Rausch)
会社名 | Rausch GmbH |
本社住所 | Charlottenstraße 60, 10117 Berlin |
創業 | 1890年 |
ウェブサイト | https://www.rausch.de/ |
ドイツで4番目に古い、チョコレートの製造ブランドは、ラウシュです。
ラウシュは、ベルリンを拠点とする、高級チョコレートのブランドです。ラウシュは、材料であるカカオの質にこだわり、エデルカカオを使用にこだわったブランドと言えます。
本社のベルリンには、ラウシュのチョコレートハウスがありますので、お土産の購入に便利です。
No.5 ハシェ(Hachez)
会社名 | Hanseatisches Chocoladen Kontor GmbH & Co. KG |
本社住所 | Westerstraße 32, 28199 Bremen |
ウェブサイト | https://www.hachez.de/ |
創業 | 1890年 |
工場 | ブレーメン |
ドイツで5番目に古い、チョコレートの製造ブランドは、ハシェです。
こちらもやはり、カカオの質にこだわった、チョコレートのブランドです。
ドイツの北西部、ブレーメンに本社および工場があり、大企業に合併されることなく、中規模のチョコレートメーカーとして生き残っている会社のひとつでもあります。
まとめ
いかがでしたか?
ドイツには、たくさんのブランドのチョコレートが売られていますが、もし、
土産で伝統的なものが欲しい!
とお探しの方には、ここで紹介したブランドからお土産を選ばれると良いでしょう。
ドイツの伝統ブランドを見ると、大企業へと成長しているのはストルヴェックのみで、残りの3つの企業は、中規模の会社として、地元に根ざして生き残っているようです。
逆に、スイスの老舗のほとんどは、ネスレやクラフトのような、食品関連の大企業に吸収されて、ブランド名として残るか、または、リンツの様に自力で大企業へと成長します。
スイスのチョコレート企業については、次の記事を参考にしてください。
参考文献
- Wikipedia(ドイツ語版および英語版)『チョコレート』
- 各チョコレート製造会社のホームページ